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友清直樹

脳卒中治療ガイドライン2009が5年ぶりに改定



脳卒中治療ガイドライン2009が出版される。5年ぶりの改訂。この間に脳卒中のリハビリテーションは日数制限が導入されるなど、急性期、 回復期は早期集中リハビリ、180日を過ぎると介護保険でのリハビリといった内容が強調された時代となった。 多くの論議が続く中でガイドライン2009もその影響を受けた記述が含まれた。特に冒頭に始まる「脳卒中リハビリテーションの流れ」 の項目では「急性期、回復期、維持期の時期の区分についての科学的な根拠はない」と記載が追加されていることが印象的だ。


早期退院支援(ESD:earlysupporteddischarge)
エビデンスでも認められた今後の新しいリハビリテーションの流れとなるのか?

さらに、急性期治療に早期から退院支援を加えると(ESD: earlysupporteddischarge)、 在医院日数の短縮に加えて、ADLやQOLの向上が認められ、(Ia)、 さらに長期的効果もあることが報告されている(Ib) と海外で取り組まれているESD、 今後の新しい脳卒中リハビリテーションの流れの可能性を示唆した内容が追加されている。 ESDについては長野県松本市の相澤病院の原寛美先生が積極的に展開しているが日本ではまだESDを実践しているところはほとんどない。



主なGL2004からGL2009で変更があった内容を書きに記す。
脳卒中治療ガイドライン2004はWEBで公開してます。


■リハビリテーションの流れ
1)急性期、回復期、維持期の時期の区分についての科学的な根拠はない(追記)

急性期治療に早期から退院支援を加えると(earlysupporteddischarge)、在医院日数の短縮に加えて、 ADLやQOLの向上が認められ、(Ia)、 さらに長期的効果もあることが報告されている(Ib) (追記)
ESDは、わが国と異なる社会保障制度を有する国々で検討された結果を、取り入れることについては注意が必要である。(追記)

維持期の用語に関しては誤解を招く表現との意見もある。 (附記)



■急性期リハビリ

脳卒中ユニット、脳卒中リ八ビリテーションユニットなどの組織化された場で、 リハビリテーションチームによる集中的なリハビリテーションを行い、 早期の退院に向けた積極的な指導を行うことが強く勧められる(B→グレードA)。


■維持期リハビリ
復職を希望する場合、就労能力を適切に評価し、その上で、職業リハビリテーションの適応を検討する(グレードC1)。(職業リハビリが追記)


■運動障害・ADLに対するリハビリテーション

発症後早期の患者では、より効果的な能力低下の回復を促すために、訓練量や頻度を増やすことが推奨される(B→グレードA)。


■上肢機能障害に対するリハビリ
麻痩が軽度の患者に対しては、適応を選べば、非麻痩側上肢を抑制し、 生活の中で麻痘側上肢を強制使用させる治療法が勧められる(グレードB)。(CI療法の概念が追記)

Robotictherapyは、麻痺側の肩と肘を改善させる。Ib-?b また、近年、 縦頭蓋反復磁気刺激(rTMS)による上肢機能の改善の報告(Ib)や、経頭蓋直流電流刺激による上肢運動機能の改善(?b) が報告されているが、症例数は少なく、刺激条件、刺激部位などもまだ確立されていない。 追記


■痙縮に対するリハビリ
片麻痺の痙縮に対して、ダントロレンナトリウム、チザニジン、バクロフェン、ジアゼパム、 トルペリゾンの処方を考慮することが勧められる(B→グレードA)

慢性期片麻痘患者の痙縮に対するストレッチ、関節可動域訓練が勧められる(C→グレードB)


■片麻痺側の肩に対するリハビリテーション

麻痩側肩の関節可動域制限および疼痛に対して関節可動域訓練は勧められる(グレードB)。追記


■嚥下障害に対するリハビリ
頚部前屈や回旋、咽頭冷却刺激、メンデルゾーン手技、supraglotticswallow(息こらえ噸下)、頚部前屈体操、 バルーン拡張法などの間接訓練は、検査所見や食事摂取量の改善などが認められ、実施が勧められる(グレードB)。(追記)

■排尿障害に対するリハビリ
病態に応じて、薬物療法、患者教育・指導(排尿・排池動作について)、バイオフィードバック(男性)、 骨盤底筋トレーニング(女性)などの治療を行うことが勧められる。(グレードC1)(追記)


■言語障害に対するリハビリテーション
言語聴覚療法は、発症早期から集中的に、専門的に行うことが勧められる(グレードB)。追記
言語聴覚療法として、グループ治療やコンピューター機器を用いた治療も勧められる(グレードB)。追記
構音障害によるコミュニケーション障害を改善する目的の訓練は、十分な科学的根拠はないが、行うことが勧められる(グレードC1)。 追記


■抑うつ状態に対する対応
3.運動やレジャーは脳卒中後のうつの発生を減少させるので勧められる(グレードB)。追記